昨年、国際会議が主催するアルゴリズムのコンテストで 1 位を獲得した、明治大学の計算理論研究室。
日々の研究活動とコラボレーションに Dropbox Business を活用し、研究に集中できる環境を実現しています。

学校法人 明治大学 理工学部 情報科学科のDropbox 導入の主な成果

遠隔地の実験結果を、Dropbox フォルダのログで確認

ディスクを持ち歩くことなく、外出先でも研究活動を継続

回線速度を気にすることなく、共通フォルダを参照

導入の目的

いつでも、どこでも、研究に集中できる環境を

玉木久夫氏 (明治大学 理工学部 情報科学科 教授) の計算理論研究室は、アルゴリズムの基礎研究の分野で活躍しています。アルゴリズム (コンピュータの計算方法) の良し悪しで計算時間には大きな差があり、さまざまな研究機関の成果が数式処理システムに反映されています。玉木氏が研究するのは木分解。グラフ理論における木分解はグラフから木へのマッピングであり、コンピュータで問題を高速に解くために重要な役割を果たします。

「昨年に行われた国際会議主催のコンテストでは、私たちのアルゴリズムが 1 位となりました。200 題の問題を 1 台当たり 30分で何問解けるかを競い合うのですが、今年は一段と難しい入力例が用意されています。また、1 位を目指して頑張ろうと学生たちと話し合っていたところです。」(玉木氏)

Java でプログラミングしていることから、統合開発環境にはEclipse を使用。研究室だけでなく、自宅に持ち帰って研究を続けることもよくあると、玉木氏は説明します。

「以前は USB ハードディスクを携帯していました。フラッシュメモリの容量も少ない時代でしたし、コピー作業が研究のタイム ロスになると感じてしまい、外付けのハードディスクに開発中のプログラムを保存し、そのまま持ち歩いていました。」( 玉木氏)

また、研究室での情報共有には、当時はファイル サーバーを活用。学生が管理を行っていましたが、年によって IT 管理のスキ ルが異なることも。メンテナンスやリプレイスでコストがかかるのであれば、有料サービスで代替できるのではないかと考え、クラウド ストレージを検討しました。

「パソコンを 2 台を購入するよりも断然お得です。
何よりも代えがたいのは、学生がストレージの容量の心配をすることなく研究を続け、全員で共有できることです。」

ソリューション

同期の性能を実感し、Dropbox Business を採用

玉木氏が最初に試用したのは、無料のクラウド ストレージです。しかし、研究のつながりから Dropbox を薦められて有料の個人版を活用したところ、同期の性能の良さに惹かれ、すぐに複数名でも自由に利用できる製品に乗り換えました。ライセンスを購入したのは、2013 年。現在の Dropbox Business にあたる、Team エディションを採用しました。

「特に複雑な設定をすることなく、インターネットに接続していれば、自動的に同期されるのがとても便利だと実感しました。研究室でライセンスを購入しましたが、パソコンを 2 台を購入するよりも断然お得です。何よりも代えがたいのは、学生がストレージの容量の心配をすることなく研究を続け、全員で共有できることです。提出物も、私宛にメールを送信するのではなく、Dropbox フォルダに保存すれば、すぐに全員で共有できます。」(玉木氏)

全体ミーティングの際には、発表前に PowerPoint プレゼンテーションを Dropbox のチームフォルダに保存。参加者はハンドアウト (配布用印刷物) の代わりに自分のデバイスを見ながら発表を聞くことができます。また、計算理論研究室は、Sharp BIG PAD を電子黒板として採用しています。BIG PAD では、議論の内容を画面に直接書き込み、PDF として保存できるため、 発表後には Dropbox フォルダへそのまま共有しています。これにより学生は黒板の内容をメモする必要がないため、議論によ り集中できる環境が整っています。
ファイル サーバーや USB ハードディスクからの移行は、日々の研究活動と情報共有により、自然と行われています。

「2 年前まで使っていたファイル サーバーも Dropbox Business を導入してからは使う機会はほとんどなくなり、リプレイスが必要になると同時に廃止しました。廃止するときには、Dropbox に共有されていない重要なデータはほとんど残っていませんでした。おかげで、特に移行作業を行う必要もありませんでした。」(玉木氏)

「自宅と研究室のパソコンでそれぞれ異なるプログラムを処理することもできます。
ログは Dropbox フォルダに保存されるため、どこにいても、どちらの実験結果も確認できます。」

導入の効果

場所、容量、回線速度などの制約を受けない研究環境

玉木氏は、Dropbox を情報共有としてだけでなく、日々の研究活動にも活用しています。今では、研究室で行った作業の続きを自宅で行うために、外付けハードディスクにデータをコピーしたり、持ち歩いたりする必要も全くなくなったといいます。

「主要な仕事のデータは Dropbox フォルダに保管しています。Eclipse のプロジェクトも保存しているため、プログラム開発が作業途中でも、自宅または研究室に移動してそのまま作業を継続できます。また、自宅と研究室のパソコンでそれぞれ異なるプログラムを処理することもできます。ログは Dropbox フォルダに保存されるため、どこにいても、どちらの実験結果も確認できます。」(玉木氏)

研究活動の能率化を実現した、玉木氏。Dropbox には、紙の使用量を減らす効果もあると語ります。提出物は Dropbox フォルダに保存しているため、出力は必要ありません。また、添削もデータ上で行っているため、出力の機会は大幅に削減されています。

「これから利用したいと考えている機能はスマート シンクです。研究室では 3 年生が配属されるときに合宿を行います。その際、合宿先では高速回線が準備されていないこともあるため、共通フォルダを一斉に同期すると速度が低下することも。スマートシンク機能を活用すれば、同期を一斉に行わないように指示することなく、必要なデータをオンライン データとして確認できて便利ですね。」(玉木氏)

デバイスのディスク容量を心配することなく、Dropbox フォルダを活用できるスマート シンク機能を同期の際の通信制限環境に応用する、計算理論研究室。新年度に配属された研究者もDropbox Business を活用し、アルゴリズムの基礎研究を進めていくということです。

 

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