結果
生産性が大幅に向上
IR 業務の効率化へ向けさらなる活用拡大も検討へ
Dropbox を導入した結果、生産性が向上しました。
「同一のファイルをメンバーそれぞれが編集できるようになりました。そのため、メールでファイルを送受信する必要がなくなり、バージョン管理や各所から届くファイルを統合する手間が省けました」(田中氏)。
ファイルが更新されると、都度アプリやメールで通知されるので、すぐに対応できるようにもなりました。Dropbox の導入によって、実験データがストレスなくやりとりできるようになり、安定して利用できる環境が整ったのです。
さらに Dropbox は、タスク管理にも活用されています。
「共同研究ではタスク管理も課題でした。さまざまなツールを検討しましたが、使い勝手やコストなどで導入しやすいものではありませんでした。そこで、Dropbox Paper を使ってタスクや議事録などのドキュメントを管理する方法を試してみたところ、非常にシンプルに管理できるようになりました」(田中氏)
Dropbox Paper は、組織やチームの仕事やアイデアの共有をサポートする共同作業用ツール。クラウド上のホワイトボードのような形で、プロジェクトに携わるチームメンバーを招待し、情報共有したファイルをもとにした議論や、簡単なタスク管理といった共同作業が可能となります。
このように、ファイルの共有やタスクの共有に効果が出た Dropboxですが、今後は学内での利用も検討されています。
その1つが大学 IR(Institutional Research)。これは、大学の諸活動に関する情報を収集し、教育機能や経営の基礎となる情報を分析・提供することで、大学の自己評価、意思決定に寄与する活動のこと。
「私の本業は大学 IR。こちらでも Dropbox の利用を検討しています。大学 IR は多くのレポートを作成し、提供していますが、その際のレポート共有に Dropbox が使えないか検討しているところです」(田中氏)
現在は、大学が提供しているドキュメント共有システムを使っていますが、使い勝手が悪くデータの登録や閲覧に手間がかかっています。その点、ドラッグ&ドロップで共有できる Dropbox であれば、導入が容易な上、業務の効率化も実現できる、というわけです。
「情報を分析・提供しても、それをシンプルに共有できなければ、その情報が活用されることがありません。Dropbox はマルチOS に対応しており、ファイルの共有もシンプル。まずは IR の執行委員から使ってもらい、学内での利用を広げていければ」と、国立大学法人宮崎大学・副学長・IR 推進センター長の明石良氏は今後の展開について語ります。
Dropbox は、情報の共有のみならず、コラボレーションプラットフォームとして利用されているソリューションです。情報を安全に共有できる上、仕事やアイデアの共有をサポートするツールも用意されています。それだけに生産性の向上の先駆的なモデルとして大きな役割をはたしていくでしょう。