メイン コンテンツにスキップする

ファイルの前のバージョンを復元する方法

読了目安:6 分

2025 年 1 月 30 日

ファイル バージョンの復元に伴う課題

残念ながら、ファイルの前のバージョンの復元プロセスは、削除済みファイルの復元ほどシンプルではありません。

これは、通常ファイルを削除すると、ストレージ内にある古いデータが占有していたスペースを利用して新しいデータを保存できるようになるだけであり、ファイル自体は一定期間残っていること、それに対して、ファイルの保存ではそれまでストレージに保存されていたバージョンが上書きされてしまうことが原因です。そのため、同じ復元プロセスは当てはまりません。

ファイル バージョンを復元するのに、1 つのシンプルなソリューションはなく、復元方法も異なります。これは、複数の復元方法のうちの 1 つが成功することを期待しつつ、いくつか試してみなければならない場合があることを意味します。

その点を念頭に置いて、状況に応じて試すことができる 4 つの方法をまとめました。

Windows で「以前のバージョン」ツールを使用してファイルを復元する

事前に有効になっていれば、Windows の「以前のバージョン」ツールがファイルを復元する最もシンプルな方法です。

次の手順に従って、「以前のバージョン」ツールを使用してファイルを復元します。

  1. Windows エクスプローラーを開いて、上書きされたファイルを含むフォルダを開きます。
  2. フォルダ内の任意の箇所を右クリックして、[プロパティ]を選択します。
  3. 以前のバージョン]タブを選択します。
  4. それぞれ日付が記録されたバージョンの一覧を確認して、復元したいバージョンを探します。
  5. 復元するバージョンをクリックして、[復元]をクリックします。

この方法では、事前にこの機能を設定しておく必要があるため、多くの場合、選択肢にはなりえないかもしれません。代わりに、もう少し技術的ではありますが、以下の Temp フォルダを使った解決策をお試しいただけます。 

クラウド ストレージで前のバージョンを復元する

Dropbox のようなクラウド ストレージ システムでは、大抵ファイルのバージョン履歴が記録されます。そのため、必要に応じて変更点を元に戻すことができます。

Dropbox では、どのファイルでもバージョン履歴を開いて変更を取り消し、前のバージョンを復元できるため、ファイルの復元とバージョン履歴の管理が簡単です。Dropbox は、ファイル形式を問わず全ファイルのバージョン履歴を保存します。

現在 Dropbox を利用されていて、バージョン履歴の仕組みの詳細な情報が必要な場合は、ヘルプセンターをご覧ください。バージョン履歴の概要ファイル バージョンの復元ガイドの記事から必要な情報をすべて見つけられます。

削除されたファイルの復元と、ファイル履歴の表示

ドキュメントを紛失した、間違って編集した、作業を消してしまった、などの経験はありませんか?Dropbox はファイルの復元をお手伝いします。

Dropbox アカウントの[削除したファイル]セクションには、ファイル名や削除された日時、ファイルを復元するオプションが表示されます。

Windows の Temp フォルダを使用してファイルを復元する

Temp フォルダはデフォルトのフォルダの場所であり、プログラムの実行に必要な一時ファイルを保存するために Windows やアプリケーションによって使用されます。

言い換えると、プログラムの使用中に必要とされるデータ、または作成されるデータのゴミ捨て場のようなものです。通常、表示されることはなく、システム フォルダ内に埋もれていますが、最近使用したアプリケーションの以前のアクティビティの形跡が残っていることがよくあります。

主にクラッシュしたプログラムから未保存のファイルを復元する手段として使用されますが、探していたファイルの過去の自動保存コピーが見つかる場合があります。

次の手順に従って、Temp フォルダ内のファイルにアクセスします。

  1. スタート]メニューを開いて、「Run」と検索し、[Enter]キーを押して実行メニューを開きます。
  2. 以下のテキストを入力するか、コピーします。
  3. %systemdrive%\Windows\Temp
  4. 手順 1 と手順 2 を繰り返して、今度は以下のテキストを入力します。
  5. %userprofile%\AppData\Local\Temp
  6. 開かれた 2 つのフォルダにそれぞれ目を通して、必要なファイルを探します。
  7. 必要なファイルを見つけたら、ファイル名を右クリックして、[プログラムから開く]を選択します。
  8. 普段そのファイルを開くのに使用するプログラムを選択して、[開く]をクリックします。

Mac でファイル履歴を表示して復元する

Mac を使用している場合、復元手順ははるかに簡単です。macOS にはファイル復元システムが組み込まれているため、Mac デバイスでは非常にシンプルな手順でファイルを復元できます。

Time Machine 機能が有効になっている場合、Finder で復元対象のファイルを含むフォルダを開き、Time Machine バックアップから前のバージョンを選択して復元するだけで、上書きしてしまったファイルを復元できます。

Keynote や Pages、Numbers のファイルの前のバージョンを探している場合、使用できるファイル履歴機能がそれらのプログラムにも組み込まれています。

次の手順に従って、Keynote や Pages、Numbers のファイル バージョンを復元します。

  1. 前のバージョンに復元するファイルを開き、[ファイル]>[バージョンを戻す]の順にクリックして、[すべてのバージョンをブラウズ]を選択します。
  2. 現在のドキュメントが左側に表示され、前のバージョンが右側に表示されます。
  3. 矢印か右端のタイムラインを使ってバージョンを参照し、必要なバージョンを選択します。
  4. 復元するバージョンを見つけたら、[復元]ボタンをクリックしてバージョンを元に戻します。
  5. ファイル全体を復元する必要がない場合、上記の手順の代わりに、前のバージョンのコンテンツを現在のバージョンにコピー & ペーストできます。
  6. ファイルを新しい個別のコピーとして復元することもできます。その場合は、[Option]キーを押したまま[コピーを復元]を選択します。
  7. 復元が完了したら、[完了]をクリックします。
オフィスの会議室の机に座り、ノート パソコンでファイルを復元して笑顔の人物。

次にすべきこと:今後簡単にバージョンを復元できるようにファイルをバックアップする

ここまででバージョン管理の問題が解決しました。次は、再発防止策を講じましょう。

Dropbox Backup を使えば簡単です。

Dropbox Backup は自動クラウド バックアップ ソリューションであり、デバイスやローカルに保存されているファイルすべての現在のバージョンのスナップショットを定期的にコピーします。完全バックアップと必要に応じた部分的なバックアップのいずれの場合でも、数回クリックするだけでいつでもバックアップを復元できます。

つまり、デバイスから過去のバージョンを削除してしまった場合でも、ファイルの前のバージョンを探して復元できます。他に選択肢がない状況でもひと安心です。

バックアップは自動でクラウドに保存されるため、都度手動でバックアップすることに時間を費やしたり、物理的なハード ドライブにスペースを使ったりする必要はありません。さらに、Dropbox Backup はクラウドベースのソリューションであるため、インターネット経由でどこからでもファイルやデータを復元できます。元のデバイスに復元する必要すらありません。

2 人の人物が検査しているデータ センターのイラスト。

Dropbox Backup でファイル バージョンを安全に保管

これでファイルの前のバージョンを復元できるようになりました。Dropbox Backup を使ってファイルを保護して、今後簡単に復元できるようにしましょう。

関連リソースを見る

オフィス環境でデスクトップ パソコンのモニターを見ている人。

ハード ドライブ上で上書きされたファイルを復元する方法

間違えてファイルの上書き保存をすると大変なことになる場合があります。このガイドでは、上書きされたファイルの復元方法や再発防止策をご説明します。

キッチンのテーブルに座った人が、朝食を食べ、ジュースを飲みながらノート パソコンにファイルをバックアップしています。

Dropbox Backup にファイルを自動で保存する方法

二度と重要なファイルを失うことはありません。Dropbox Backup を設定すれば、Windows、Mac、外付けドライブのファイルやフォルダが、クラウドに自動でバックアップされます。

ノート パソコンの前にあるソファに座り、モバイル デバイスを使って最近の写真をクラウドにバックアップしている人物。

クラウド ストレージとクラウド バックアップの違いについて

クラウド バックアップとクラウド ストレージは、個人事業主や小規模企業にとって大いに価値のあるツールです。でも、その違いはご存じですか?これらの技術について詳しく解説します。