セキュリティとアクセス性の向上により、顧客とのスムーズな共同作業を実現

課題：データ侵害により、ファイル セキュリティ強化の必要性が明らかに

1984 年に設立された The Shopping Center Group（TSCG）は、小売業およびレストラン経営業に特化した最大の非公開商業不動産会社です。同社は、小売業に真摯に向き合い続けることで、有名な小売業者と強固で長期にわたる関係を築いてきました。小売業に専念し、小売業を謙虚に学び続けることで、同社は、顧客が直面する課題に鋭い洞察力で対処しながら、健全な営業を続けています。

TSCG にとって、顧客情報のセキュリティと保護は生命線といえるほど重要です。財務データを保護する必要性があるだけではなく、経営戦略上の情報が悪意のある人物の手に渡れば、大惨事が起きるおそれがあります。たとえば、ある大手小売業者が特定市場への進出に関心を持っている場合、多くの人がその情報を事前に知りたいと思うでしょう。

TSCG の長年のパートナーの一社がセキュリティ インシデントに見舞われた後、TSCG のチームは、新しいサービス プロバイダへの移行の重要性を認識し、ファイル保管のあり方を徹底的に見直しました。

TSCG の業務の性質上、すべてのファイルが社内で保持されるわけではありません。TSCG は社内で大量の情報を作成しますが、その情報を顧客と共有する必要があります。共有のプロセスは複雑でした。チームが IT パートナーに連絡して、連絡を受けた IT パートナーが共有フォルダを設定することになっており、共有フォルダは、従来のファイル ストレージ システムで一元管理されていました。
TSCG は、このプロセスを改善したいと考え、この課題を複数のマネージド サービス プロバイダ（MSP）に持ち込み、最適なソリューションを提供できるプロバイダを探しました。

解決策：共有とアクセスが簡単になる安全なクラウドベースのストレージ

TSCG と MSP 候補が協議する中で、ファイルのセキュリティ、ストレージ、共有に関する懸念や課題が話し合われました。これらの話し合いのなかで Dropbox がトップを獲得したのは、Dropbox がセキュリティの価値を理解し、適切な人に対し簡単にファイルへのアクセスを許可できる一方で情報を保護するシステムを導入していたからです。TSCG の SVP 兼イノベーションおよびテクノロジー担当マネージング ディレクターのブライアン・チャンドラー氏にとって、他の顧客と協力してきた Dropbox の経験が頼りになり、情報の安全が保たれるという安心感を得られることも重要でした。「顧客保護のためにどのようなセキュリティ対策を講じているのか？」と顧客にたずねられたとき、TSGC は、Dropbox が実施している対策を共有できます。「Dropbox のおかげで、当社とお客様との関係において信頼を確立しやすくなっています」とチャンドラー氏は述べています。

Dropbox は、TSCG の中心的なファイル共有手段となり、TSCG の 300 人の従業員全員が Dropbox を利用しています。このプラットフォームはすべての新規ユーザーのノート パソコンにあらかじめインストールされており、ドキュメント、ダウンロードしたファイル、写真はすべて Dropbox に送信されます。TSCG のエージェントも、外出中にモバイル デバイスで Dropbox にログインすることができます。また、Dropbox は、すべてのデバイスでファイルを同期するため、各従業員が最新版のファイルを使用して作業できます。「Dropbox のおかげで、ドキュメントがどこにあるのかという精神的な不安を感じずに済んでいます。ドキュメントを保存すれば、あとはどこからでもアクセスできるからです」とチャンドラー氏は述べています。エージェントは複雑なドキュメントを扱う複雑な取引を手掛けていますが、今ではインターネットにアクセスさえできれば、必要なファイルを入手できます。このような機動性と柔軟性のおかげで、TSCG は、ハイブリッド勤務モデルも採用することができました。

Dropbox の機能により、安全なファイル ストレージが提供されるだけでなく、TSCG のエージェントや顧客ともより簡単に共同作業できるようになりました。たとえば、ファイル共有機能のおかげで、TSCG が顧客用にそのすべての情報を格納するための仮想スペースを作成してから、顧客にアクセス用のリンクを送付するだけで、誰もが同じデータを使用して作業できるようになります。「これは、当社のエージェントだけでなく、お客様からも大変好評でした」とチャンドラー氏は言います。買収時には多くのデュー デリジェンスが行われますが、最近のある取引では、ある企業がさまざまなベンダーと締結したさまざまな加入プランと契約に関する多くの契約書が関与していました。こうした種類の取引を処理する場合、通常はメールを介した大量のやり取りが必要です。チャンドラー氏は、Dropbox のファイル リクエスト機能を使用しました。これにより、チャンドラー氏が作成したスペースで他の組織とファイルを共有できるようになりました。

「この機能でメールのやり取りを大幅に節約できます。私の受信トレイが煩雑になることなく、お客様にファイルをアップロードしていただき、双方がアクセスするだけで済みます。今までよりはるかに無駄のないやり取りになりました。多くのファイルをやり取りする場合、この機能を使えば『あのファイルはすでに送ったと思うんだけど』と悩むこともほぼなくなります」とチャンドラー氏は述べています。TSCG は、特定のフォルダをフォローする機能も利用しています。誰かがスペースに新しいファイルを追加するたびに、ユーザーに通知が届きます。「フォルダ フォロー機能は一見目立たない Dropbox の機能ですが、非常に便利な機能です。私はニュースレター、記事、その他の役立つ情報をフォルダにアップロードしています。これらの情報が役に立つと思った人は、フォルダをフォローして、私が新しい内容を追加したときに通知を受け取ることができます」とチャンドラー氏は述べています。

Dropbox は、プロジェクト管理ツール monday.com やアセット追跡およびコンテンツ追跡マネージャー Airtable などのアプリケーションを含む、TSCG のその他の技術スタックともうまく連携します。「ボタンを 2 つクリックするだけで、Dropbox からファイルをこれらのアプリケーションに取り込むことができ、問題なく動作してくれます」とチャンドラー氏は言います。Dropbox の統合機能はスケーラビリティも備えており、TSCG は近い将来にこれを活用したいと考えています。「私たちが日常的に活用しているアプリケーションと Dropbox の間で、共同作業をさらに推進する機会は確実に増えています」とチャンドラー氏は付け加えています。