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ストーリーボードを活用した動画制作

読了目安:9 分

2024 年 10 月 8 日

ストーリーボードとは

ストーリーボードは、動画、アニメーション、映画のストーリーを計画するために使用するグラフィック オーガナイザーです。通常、動画シークエンスを個々のフレーム(パネル)に分割するために使用されます。

6 つのパネルを含むストーリーボード。カメラに向かって話す人を表現しています。各パネルの下には、ナレーションと視覚的要素が表示されています。

ストーリーボードの内容

各パネルにはシーン スケッチや登場人物が描かれるので、ストーリーボードは漫画のコマのような見た目になります。ストーリーボードは通常、次の 4 つの要素で構成されます。

 

ビジュアル

動画シークエンスの各フレームを表現する絵、スケッチ、画像、写真。

ストーリーボードの 6 つのパネル。カメラに向かって話す人を表現しています。一部のパネルにはテキストや絵文字が重ねて表示されています。
6 つのパネルを含むストーリーボード。カメラに向かって話す人を表現しています。各パネルの下には、ナレーションと視覚的要素が表示されています。
6 つのパネルを含むストーリーボード。方向を示す矢印は、シークエンスの一部としてテキストやアニメーションがどのように動くかを示します。

ストーリーボードの用途

何よりも、ストーリーボードはアイデアや計画を視覚的に伝えるのに最適な方法です。

 

映画やエンターテインメント

ストーリーボードは、ハリウッド監督のアルフレッド・ヒッチコック氏(「サイコ」、「」)やリドリー・スコット氏(「エイリアン」、「ブレードランナー」)が使用していたことでよく知られています。これらの監督は、プリプロダクションでストーリーボードを使用して、映画のシークエンスをフレームごと、ショットごとにスケッチしました。

ヒッチコック氏のストーリーボードには非常に多くの思考と創造性が込められていたため、撮影自体はむしろ退屈だったとも言われています。

 

クリエイティブ制作

クリエイターやマーケティング代理店は、多くの場合、制作に入る前に動画のアイデアについて事前承認を得る必要があります。しかし、言葉だけでそのアイデアを伝えたり売り込んだりするのは、そう簡単ではありません。実際に見てもらわないと伝わらないこともあります。

ストーリーボードは、ソロプレナー、代理店、社内マーケティング チームなどのクリエイターが、主要な関係者に対して優れたアイデアを視覚的に伝えるのに役立ちます。また、期限を守り、必要な動画のフィードバックの量を減らすためにも不可欠なツールです。

 

ビジネス コミュニケーション

たとえば、人事戦略を取締役会に提案する場合、ストーリーボードは重要なポイントを視覚的に伝えるのに最適な方法です。チームに新しいメンバーを迎え入れる際に、より視覚的な「手順書」が必要な場合も、ストーリーボードで作成できます。あまり関心を集めているとはいえないテーマのグループ プレゼンテーションをまとめる場合も、お察しのとおり、ストーリーボードを作成しましょう。

企業では、職場におけるさまざまなコミュニケーション方法を模索する傾向が高まっており、ストーリーボードはコミュニケーションを視覚的に取るための優れた手段です。

動画制作におけるストーリーボードの重要性

SNS で公開するちょっとしたメイキング動画を制作している場合でも、クライアントの壮大なプロジェクトで使用する大がかりな告知動画を制作している場合でも、「動画制作には万全の準備が欠かせない」という点は共通しています。だからこそ、ストーリーボードには多くの利点があります。カメラを構えて撮影すればすぐにアイデアが形になるというほど、動画制作は単純ではないのです。

 

1. ストーリーボードで動画をショットやシークエンスに分割

ストーリーボードを作ることで、ストーリーを手頃な長さに分割できます。そのため、コンセプトをしっかりと押さえた作品を作ることができ、アイデアを映像にする方法も見つけやすくなります。

特定のフレームが全体の中でうまく収まらない場合は、カットするかシークエンス内で順序を変えてみましょう。ストーリーボードは、分割や変更がしやすいようにできています。シークエンス内の一部を変更することがあっても、そのたびにスケッチをやり直す必要はないので、時間とコストを節約できます。

 

2. ストーリーボードの段階で流れとペースを簡単に調整

あるシークエンスから次のシークエンスへと転換する方法を考える際にも、ストーリーボードが役立ちます。2 つのシーンを自然につなげる方法はあるでしょうか?巧みなカメラ ワークがスムーズな転換を演出できるでしょうか?

視覚的要素を取り入れたストーリーボードを使えば、こうした問題をスムーズに解決できます。あるいは、見えていなかった問題に気付くきっかけにもなります。

 

3. 適切なストーリーボードで最終版のイメージを提供

どれだけ優れた脚本があっても、視覚的要素がなければベストな仕事はできません。関係者やクライアントからの依頼を受けて動画を制作しているのであれば、ストーリーボードは実際の撮影を始める前にコメントや承認を受ける絶好の手段となります。

詳しいストーリーボードを作成することで、撮影を始める前から関係者に動画の仕上がりをイメージしてもらうことができます。透明性やコラボレーションの点でも優れた方法ですが、同時に時間、労力、金銭的なコストの面でも大幅な節約が可能です。ストーリーボードを使用しなかった場合は、動画制作のプロセスが半ばにさしかかったころにクライアントから大幅な修正がリクエストされるというリスクがあります。

動画制作プロセスにおけるストーリーボードの位置付け

撮影を始める前でも、ストーリーボードがあれば共同編集者に動画の計画を伝えやすくなります。書かれていない情報を読み解こうとする必要はありません。簡単なスケッチ、方向性、多少の背景情報があるだけで、撮影に関して全員の認識を合わせておくことができます。

たとえば、動画制作プロセスは次のような順序で行われます。

  1. 脚本を書く
  2. ストーリーボードを作成する
  3. フィードバックをもらい、ストーリーの流れを完成させる
  4. 撮りたい映像を撮影する
  5. Dropbox アカウントに撮影した映像をアップロードする
  6. 動画編集ソフトウェアで映像を編集する
  7. 動画の初版を共同編集者やクライアントと共有する
  8. フレーム単位のコメントを動画に直接追加するよう共有相手に依頼する
  9. コメントを踏まえて変更を行い、動画を仕上げる

ストーリーボードはプロセスの初期段階から開始しますが、その有用性は映像を撮り終わってからも続きます。

ストーリーボードを最大限に有効活用する方法

動画クリエイターの多くが、動画制作プロセス全体でストーリーボードを活用し、制作が順調に進んでいるかをチェックしています。不足しているショットがあった場合でも、ストーリーボードを見れば一目瞭然です。レビューの段階になっても、ストーリーボードは質の高い動画に仕上げるために役立ちます。

動画撮影に取り組む 2 人のクリエイター。一人はジンバルに取り付けたカメラを持ち、もう一人と共に開いたノート パソコンで撮影のストーリーボードを確認しています。
Dropbox Replay を使い、走っている人の動画を見てリアルタイムのフィードバックを提供する様子を示す動画。

動画のストーリーボードを作る方法

これまで、ストーリーボードとは何か、なぜ重要なのか、そして最大限に活用する方法についてたくさん説明してきました。しかし、実際にストーリーボードを作るにはどうすればよいのでしょうか。

ストーリーボード専用のソフトウェアを使う場合、無料と有料の両方で幅広い選択肢から選べます。シンプルに始めたい場合は、Dropbox Paper ドキュメントに画像を追加してストーリーボードにするのもよいでしょう。ドラッグ & ドロップで画像の順序を入れ替えることができます。

もしくは、昔ながらのストーリーボードであれば、ペンと紙だけでも十分です。どのようなやり方にするにせよ、ストーリーボードのプロセスはシンプルで効果的です。

アイデアを 1 か所に集約して共同作業

Dropbox Paper のリアルタイム編集機能を使って、次の動画プロジェクトとストーリーボードの計画を始めましょう。

動画制作中のイラスト。シェフが仕込みをしている様子を撮影し、各フレームを編集してソーシャル メディアに公開しています。
ホワイトボードで作業している人のイラスト。テキストを線で消したり、3 つの重要なドキュメントをボードに貼って丸で囲んだりしています。

共同作業に適したスペースで希望どおりの動画を制作

Dropbox Paper でショット リストを作成しましょう。Dropbox アカウントにストーリーボードと動画ファイルをアップロードします。Dropbox Replay で共有してレビューを依頼すれば、外出先でもフィードバックを受け取れます。Dropbox は単にファイルを保存する場所ではありません。このスペースは、仕事を前進させ、完了させる場所なのです。

Dropbox Replay を使って動画の編集とレビューのプロセスを強化する方法をご覧ください。

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