担当している記事や制作しているプロジェクトが完成したときに、突然のシステム エラーやパソコンのクラッシュに見舞われるなどと心配するのは避けたいでしょう。データを失ってしまうのは最悪のシナリオですが、常にそのリスクは存在します。作業のやり直しすらできない状況も、想定しておくべきでしょう。
パソコンの中で新たに作成した作業ドキュメントだけでなく、スマートフォンで撮影した家族の写真や動画などの貴重な個人的なデータを保存目的でパソコンに転送している人もいるでしょう。とても大切なデータが大量にあり、失ってしまった場合には復元が難しいうえに、別のデータで代用することもできません。
外付けハード ドライブの取り扱いでは、トラブルが起こりやすいものです。たとえば、デバイスが盗まれた場合、保存しているファイルが悪意ある人物の手に渡ってしまうかもしれません。外付けハード ドライブに保存しているファイルを更新している最中に、ドライブが故障してしまうかもしれません。あるいは、ソフトウェアの不具合によってドライブ内のデータがすべて消えてしまうこともあり得ます。
こうしたトラブルが発生しても、あらかじめデータのバックアップを作成しておけば、最悪の事態に発展することを防止できます。また、バックアップ戦略を立てておくことで、デバイスの損傷や不慮のデータ消失、ランサムウェアやその他のサイバー攻撃の被害に遭ってもファイルを安全に守ることができます。
Dropbox Backup に代表されるバックアップ ソリューションがあれば、失ったファイルの復元も簡単です。問題が発生する直前の状態から作業を続けることができるでしょう。外付けハード ドライブに保存する場合とは異なり、Dropbox Backup ならどこにいても、必要なときにファイルにアクセスできます。
クラウド バックアップを利用すれば、Windows パソコンのデータを安全に保管し、重要なファイルにいつでもアクセスできるようにしておけます。ここでは、Windows パソコンのクラウド バックアップがいかに簡単かを紹介するのですが、その前に確認しておくべき重要なことがあります。
それは、「具体的にどのデータをバックアップするか?」という点です。

Windows パソコンでバックアップすべきデータ
次のデータをバックアップしておくことを強くおすすめします。
- 写真、動画、音楽といった個人のファイル
- ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションのファイル
- メール
- データベース
- ソーシャル メディアのデータ
バックアップにおいて重要なことは、データをバックアップした後に元のデータを決して削除しないことです。バックアップとは、別の場所に保存するデータのコピーです。バックアップを取ったからといって、デバイス内のストレージ容量を増やせるわけではありません。そうしたニーズに応えるのは、オンラインのみに保存できるストレージ機能です。
別の場所に保存しているデータも忘れずにバックアップ
「ドキュメント」フォルダ以外の場所にもデータは保存されています。たとえば、「ダウンロード」フォルダに確定申告で使う重要な請求書が PDF で保存されていませんか?幸い、Dropbox Backup などのサービスでは、パソコン全体をバックアップするのと同じくらい簡単な操作で個々のファイルをバックアップできます。
パソコン全体をバックアップすべき状況とは?
基本的には、定期的な間隔でパソコン全体をバックアップすべきです。しかし、特に必要なタイミングとしては、大規模なプロジェクトを完成させた後や、重要なファイルを作成またはダウンロードした後、つまり Windows パソコンに何らかの問題が起きて「データを失いたくない」と感じたときが挙げられます。大切なデータを守りたいと思ったら、それがバックアップを取るべきタイミングです。
また、Windows 10 などの古い OS から Windows 11 に切り替える場合も、パソコン全体のバックアップをおすすめします。単なるアップデートではなく、新たに Windows 11 システムをインストールするので、パソコン内のデータが削除される可能性があります。

Windows パソコンをバックアップする場合の選択肢は?
最も効果的なバックアップ戦略は、少なくとも 3 つ以上のコピーを作成し、異なる場所に保存することです。コピーのうち 2 つは、外付けハード ドライブやフラッシュ ドライブなど手元に置けるものに保存するのがよいでしょう。
Windows 7 には、「バックアップと復元」という標準のバックアップ ソフトウェアが付属していました。しかし、このツールでバックアップを実行するには、外付けハード ドライブが必要になります。
その後、Microsoft は Windows 8、10、11 で「ファイル履歴」という名前のバックアップ プログラムを新たに開発しました。ただし、このツールも外付けの記憶装置かネットワーク上の保存先がないとファイルをバックアップできません。
ファイル履歴が優れているのは、ファイルの自動バックアップを作成できることと、ファイルの以前のバージョンを保存できることです。ファイルの前のバージョンにアクセスして復元することができるのです。
3 つ目のコピーは、クラウドなどのオンライン バックアップ環境、つまり手元ではない場所に置きましょう。クラウドにバックアップすることで、Windows のどのバージョンでも、予期せぬデバイスの損傷やデータ損失が起きた場合の影響をしっかりと食い止めることができます。OS のアップグレードやアップデートの際にも、ファイルを復元する最もシンプルな方法になります。
Dropbox Backup で Windows パソコンのデータをバックアップする方法
Windows パソコンのデータをクラウドにバックアップするには、安全で安定したインターネット接続を用意しておくことが重要です。高速かつ安定したインターネット接続があれば、バックアップ プロセスが不必要に長引かなくて済みます。
サービス プロバイダによって、クラウド バックアップ プロセスの速度やシンプルさは大きく異なります。最適なソリューションは、データ セキュリティを重視しつつ、Windows パソコンのバックアップを可能な限りシンプルに行えるものです。
Dropbox Backup は、ストレスのない使いやすいクラウド バックアップ ソリューションです。以下で紹介する 3 つの手順で、Windows パソコンのデータを簡単にバックアップできます。

ステップ 1: Dropbox デスクトップ アプリを入手してお使いのアカウントにログインする
- 開いているファイルやアプリケーションがあれば閉じておきます。
- Dropbox デスクトップ アプリをダウンロードしてインストールします(すでにインストールしている場合この手順は不要)。
- Dropbox Backup を使うには、OneDrive などの他社のバックアップ サービスを無効にする必要があります。
- 以前のバックアップ サービスからファイルを取得したら、パソコン上の元のフォルダに保存されていることを確認します。
- Dropbox デスクトップ アプリを開いて、既存のアカウントにログインするか新規アカウントを作成します。
ステップ 2: バックアップを設定する
- システム トレイにある Dropbox アイコンをクリックし、続いてプロフィール アイコンをクリックします。
- [基本設定]を選択してから、[バックアップ]タブ、[設定]の順にクリックします。
- [バックアップを追加]の下で、バックアップ対象の Windows パソコンを選択します。
- [開始する]をクリックします。
ステップ 3: バックアップするファイルとフォルダを選択する
- 新規ウィンドウが表示されるので、ここでバックアップ対象のファイルとフォルダを選択します。
- バックアップするファイルやフォルダの隣にあるチェックボックスをオンにして、再び[設定]をクリックするか、[バックアップ]をクリックします。
- Dropbox がファイルのバックアップを開始します。
- バックアップの実行中も、普段どおり Windows パソコンを使えます。
- バックアップに失敗したファイルがあると、Dropbox アカウントに[パソコン上のファイル]というショートカットが作成され、ここからパソコン上のファイルの場所に移動できます。
- バックアップが完了すると、Dropbox 内の[My PC [パソコン名]]というフォルダの中にファイルやフォルダが表示されます。
いざというときが来る前に
Dropbox Backup を利用すれば、ファイルがクラウドへと自動で簡単にバックアップされるので、どんな事態に見舞われてもすばやくスムーズに復元できます。


