暗号化せずにファイルを共有することは、はがきで私信を送るようなものです。傍受した人は誰でも内容を読むことができ、財務記録、顧客データ、法的書類などが危険にさらされます。
そして、脅威は大きくなるばかりです。サイバー攻撃はより頻繁に発生し、被害額も増大しています。McKinsey は、2015 年と比べて、2025 年までにサイバー攻撃による被害が 300% 増加すると予測しています。その一方で、企業はこれまで以上に多くの機密データを扱っており、セキュリティは「あれば便利」から「なくてはならない」ものになっています。
暗号化がオプションではなく、必須なのはそのためです。組み込まれたエンドツーエンドの暗号化(E2EE)、安全なファイル共有、厳格なアクセス制御により、Dropbox なら機密ファイルを安心して送信できます。ハッカーや不正ユーザーのアクセス、データ漏洩を防ぎます。
ご興味があれば、ぜひ以下をお読みいただき、Dropbox で暗号化ファイル共有がどれほど簡単に行えるかをご確認ください。

暗号化がファイルを保護する仕組み
暗号化により、ファイルにアクセスできるのは適切な権限を持つ人だけに限定され、ハッカーや不正ユーザー、データ漏洩によって財務ドキュメント、法的契約書、その他の機密データが危険にさらされるリスクを抑えられます。
Dropbox で暗号化ファイルを安全に送信する方法を説明する前に、暗号化の仕組みと、機密情報を扱う企業にとって暗号化が不可欠なものである理由について、簡単に説明します。
暗号化とは
暗号化は、ファイルをコードに変換することで安全に保護する方法です。正しいキーを持つ人だけがロックを解除してファイルを読み取ることができます。キーがないとファイルはロックされたままで、読み取ることができません。
ビジネス データ保護の責任者にとって、暗号化は「あると便利な機能」ではなく、データを保護するための重要なセキュリティ要素です。
したがって、暗号化は、評判リスクの管理、金銭的損失の防止、業界での規制違反による罰則の回避に不可欠なものです。
暗号化の仕組み
暗号化には主に 2 つの方法があります。1 つはファイル共有で使用され、もう 1 つはストレージで使用されます。
- エンドツーエンドの暗号化(E2EE):ファイル共有において、E2EE フォルダに保存されるファイルは、デバイスを離れる前に暗号化されます。傍受された場合でも、Dropbox を含め、誰もデータを読み取ることはできません。金融機関、法律事務所、医療組織など、機密性の高いドキュメントを扱う組織にとって、最適なオプションです。
- 保管中と転送中の暗号化:ファイル ストレージにおいて、保管中の暗号化はクラウド サーバー上に保存されているデータを保護し、権限のないユーザーが読み取れないようにします。転送中の暗号化は、デバイスとサーバー間で転送されるファイルを保護し、傍受されるのを防ぎます。これにより、通常のワークフロー中にファイルが保護されます。
保管中と転送中の暗号化は、クラウド ストレージの標準的な保護機能ですが、E2EE は、徹底したプライバシー保護を必要とする企業向けにさらなるセキュリティを提供し、より強力な保護と、その他のビジネス上のメリットをもたらします。
ビジネスにとって暗号化が重要な理由
暗号化は、セキュリティのためだけに行うものではありません。ビジネスで暗号化を使用する主な理由は次のとおりです。
- スムーズなコンプライアンス対応:組み込まれた暗号化機能により、GDPR や HIPAA などのセキュリティ規制への準拠を効率よく進められます。
- データ保護を強化:データの漏洩や侵害、サイバー攻撃を防ぎ、機密性の高いビジネス情報を保護します。
- 効率的な共同作業:チームや社外パートナーと共有するデータを保護することで、リモートワークを安全に行えます。
Dropbox では、暗号化、安全なファイル共有、スムーズな共同作業の機能が 1 つの便利なツールにまとめられています。
暗号化されたファイルをより安全に共有するための 6 つの方法
企業が成長するにつれ、社員による外部とのファイル共有の増加、コンプライアンス規制の厳格化、サイバー脅威の増加などにより、データ セキュリティの課題はますます複雑化していきます。
Dropbox なら、シンプルでスケーラブルな暗号化がワークフローに組み込まれており、組織外にファイルを送信するときも同じように利用できます。ワンクリックで暗号化を設定する手順は、以下のとおりです。
- 機密ファイルを E2EE フォルダに入れるか、新しいフォルダを作成して、[このフォルダをエンドツーエンドで暗号化]をクリックします。
- 受信者に、フォルダにアクセスするための安全なキーを提供します。
- 許可されたユーザーだけがデータを復号化できることを確認して、フォルダを共有します。
ファイルを送信する前に Dropbox で暗号化する方法や、Dropbox Enterprise アカウントに登録すると利用できるその他のセキュリティ強化機能の詳細については、E2EE 機能のページを参照してください。
Dropbox で暗号化ファイル共有をさらに安全に保護する 6 つの方法をご紹介します。
1. 共有可能リンクを使用してアクセスを制御する
ファイルをアップロードして、許可された受信者だけがアクセスできる、暗号化された共有可能リンクを生成します。これは多くのケースで役に立ちます。たとえば、財務チームが社外の関係者と財務レポートを安全に共有する場合でも、情報の秘匿性を保ちながら、チームでの共同作業をスムーズに進められます。
2. リンクに有効期限を設定する
Dropbox では、共有リンクに有効期限を設定することもできます。期限が過ぎると、アクセスは自動的に無効になります。例えば、マーケティング チームがキャンペーン ドキュメントをクライアントに送信する場合でも、そのドキュメントへのアクセスがプロジェクト終了後に自動的に無効になるよう設定できます。共有リンクに有効期限を設けて、いつまでも開いたままにならないようにしておくことは、セキュリティ対策として有効な方法です。
3. パスワードを追加する
実証済みの認証方法です。Dropbox の共有ファイルにパスワードを簡単に追加でき、適切な権限を持つ人だけがファイルを開けるように設定できます。これは、非公開の契約書を送信する法務チームに最適です。機密情報が傍受されるリスクを抑えながら、クライアントと安全にファイルを共有できます。
4. 電子透かしを追加する
ファイルに透かしを追加できる、Dropbox の便利なセキュリティ機能です。透かしには、受信者の IP アドレス、メール、またはファイルにアクセスした日時を表示できます。たとえば、フォトグラファーが撮影したばかりの写真をクライアントに見せる場合、写真に透かしを追加することで、無断で使用されたり共有されたりするのを防ぐことができます。
5. ユーザー権限によりアクセスを制限または許可する
Dropbox では、権限の詳細設定でファイルを閲覧、編集、ダウンロードできるユーザーを制御できます。たとえば、人事チームは社員記録へのアクセスを制限して、承認されたマネージャーだけが非公開ドキュメントを閲覧できるように設定できます。また、システム管理者は権限を簡単に設定でき、不要なアクセス権が付与されることも防げます。
6. ファイル アクティビティを監視する
管理者は、Dropbox 管理コンソールから、いつファイルが開かれ、閲覧され、ダウンロードされたかを追跡できます。たとえば、知的財産ファイルを共有するデザイン チームであれば、アクセスを監視して、機密性の高いアセットが保護されていることを確認したいと思うでしょう。この監視機能により、セキュリティをもう一段階強化し、すべてのファイルへの不正アクセスを防ぐことができます。

Dropbox を使って暗号化されたファイルを送信
ビジネス データを安全に保護する仕組みは、シンプルであることが望まれます。財務記録、顧客データ、法的書類などを扱う場合、ワークフローを中断することなく、機密情報を保護する必要があります。
そこでお勧めするのが Dropbox です。組み込みのエンドツーエンドの暗号化(E2EE)、安全なファイル共有、カスタマイズ可能なアクセス制御により、生産性を維持しながら、チームで安全に作業できます。余計な手順も、何かを犠牲にする必要もありません。ビジネスの成長に合わせて拡張できる、シームレスなセキュリティです。
Dropbox で暗号化ファイル共有をお試しいただき、セキュリティとシンプルさがどのように両立されるかをご確認ください。
よくある質問
Dropbox のように、フォルダやファイルのエンドツーエンド暗号化やその他のセキュリティ機能を備えた、安全なファイル共有サービスを利用できます。
共有する前にドキュメントを暗号化することと、アクセス制御やその他のセキュリティ機能を備えた安全なファイル共有サービスを使用することをおすすめします。
はい。必要な復号化ソフトウェアがインストールしてあれば、どのデバイスでもアクセスできます。
いいえ。暗号化されたファイルは、通常のファイルと同じようにアクセスし、使用できます。


